宝の持ち腐れ

フィルム写真やガジェット、雑記のブログです

【ジャンク】EOS55のシャッターダンパー問題の対策品がわかる?Canon年号に注目!!

※ 当ブログにはプロモーションが含まれています

今回のお話はEOS55というフィルムカメラについてです。このカメラ、経年劣化によるシャッターダンパーの加水分解が問題になりがちですが後期の製品は対策されているとも言われています。今回はそんな後期の製品を見分けることができるCANON年号についてご紹介します。

EOS55が持つシャッターの”持病”

このカメラを買う時の最大の注意点。 それがシャッターダンパーの加水分解という”持病”です。

加水分解したシャッタダンパー

EOS55のシャッターダンパー問題とは

これはシャッターダンパーというゴム部品が加水分解して溶けてしまうというものです。(上の画像の部品)

シャッターダンパーはシャッターの下りる衝撃を受け止める部品なので、溶けるとシャッター幕に溶けたゴムのベトベトが付着してしまいます。

このベトベトのベトつきで最悪シャッター幕が戻らずエラーまで引き起こします(特に高速域で影響が顕著)

こうなると分解して修理が必要です。

分解修理は鬼ムズ

この修理がとんでもなく難しい!

私のEOS55、実は購入2台目のものです。

1台目はシャッターダンパーの持病を知らずに購入してしまい、ダンパーを交換しようと分解に挑戦しました。

ところがこのカメラ、フレキケーブル同士がハンダで固定されており、分解するにはハンダを外さないといけません。これがまぁ難しくて難しくて、ハンダごてで部品を溶かすわ、基盤のパターンが剥がれるわ、あげくにフレキを切ってしまい大失敗してしまいました。

写真下部 シャッターについてる汚れが溶けたダンパーのべとつき

かなり修理難易度高いのでシャッターダンパーを交換する前提で買うのはおすすめできません。

買う時は動作確認必須!

シャッターダンパーの問題があるのでEOS55購入の際は動作確認必須だと思ったほうが良いでしょう。

私も2台目を見つけた際にはしっかりシャッターにべたつきが付いていないこと、高速シャッターが切れることなどしっかり見た目と動作を確認してから購入しました。 そのおかげで2台目は今のところ問題なく動作しています。

しかし、今は動いていてもいつまたダンパーの加水分解が起こるかわかりません。何か解決する情報は無いかと色々調べていたところ

「後期のロットのEOS55は不具合が出ない」

という情報を発見しました。

後期ロットは対策済み?

シャッターダンパーの加水分解は87年発売のEOS650以降の大部分のCANONフィルムカメラで起こるのですが、起こる機種は96年以前の製品と言われ、95年発売のEOS55がちょうど加水分解が起こる最後あたりの機種になります。

EOS55は2000年頃まで販売されたらしく*1、96年以降の後期の製品はシャッターダンパーに対策が行われているみたいなんですね。

となると自分が持っているEOS55が何年製造のものか分かれば不具合が起こる可能性が低いと言えるわけです。

製造年の特定方法 Canon年号

古いCanonの製品には”Canon年号”とか呼ばれるコードがあるそうです。

Canon年号はEOS55の場合、フィルム室のちょうどフィルムを装填する場所に印字されています。

私のEOS55は”KM0817”ですね

このコードの読み方ですがこちらのサイトの内容を引用させていただきました。

KENのつぶやきINDEX

  • 最初のアルファベット(この例ではT)は製造工場を表す記号です。
  • 次のアルファベット(この例ではQ)は製造年を表す記号です。
  • 次の二桁の数字(この例では11)が製造月です。
  • 次の二桁の数字(この例では02)は工場内部の記号との事で不明です。
  • 最後の三桁の数字と一つのアルファベットの意味は不明です。

ちなみにこの例(TQ1102128A)は、2002年11月、台湾工場製造という事になります。

引用元:KENのつぶやき https://photo.site-j.net/tubuyaki/vol189.html

2つ目のアルファベットから製造年を特定できるみたいですね。表にすると以下のようになります。

私のEOS55のコードの2つ目を見てみると”M”となっており98年製造のものだと思われ、どうやら対策済み品の可能性が高いです。

(ちなみにこの年号、実際は部品の製造年らしいので組み立て時期とは限らないようです。しかし、組み立ては部品の製造年以降ですから、この年号で判断しても問題ないでしょう。)

まとめ

Canon年号から製造年を確認したことで私のEOS55はシャッターダンパーの加水分解は起こりにくそうだとわかり一安心しました。

EOS55はシャッターダンパーの加水分解と裏蓋ロックの爪折れが泣き所ですが、そこに問題が無ければいいカメラです。

操作系はデジタルのEOSとほぼ同じで使いやすいですし、フィルムEOSだと3機種にしか搭載されなかった視線入力AFも測距点が3点しか無いのが逆に功を奏して意外と実用になるのも面白いです。

レンズはEFマウントなので安いものも高性能なものも選び放題でデジタル一眼にも流用できるのもおすすめポイントですね。

EOS55を検討している人は今回の記事を参考に製造年をチェックして長く使えそうな1台を選んでくださいね!

ではまた!