
本日のジャンク修理はPENTAX K-30です。不注意でデザインの特徴になっているリーゼントを折ってしまいました。接着剤では修復不可能だったのでプラリペアと必殺ハンダゴテで直していきます!
PENTAX K-30とはどんなカメラか?
K-30は2012年発売のAPS-C一眼レフです。位置づけはエントリー機種ながらファインダーはペンタプリズムで視野率100%、ダイヤルはダブルダイヤル、防塵防滴、9点クロスセンサーと上位機種に迫るスペックを持っています。さらに特徴的なのがデザイン、ペンタ部分が飛び出した特徴的なデザインでまるでリーゼントのようです。
カメラ屋さんで3,000円のジャンク品(いわゆる黒死病)を修理して使っていました。
不具合内容
不注意からこのリーゼントを折ってしまいました。リュックにK-30を入れていたのにリュック落としちゃったんですよね。最初接着剤でくっつけてたんですがまた折れちゃいました。ここはプラリペアとハンダゴテ作戦でしっかりとくっつけて修復していきたいと思います。


分解手順
ボディを分解しないと修復箇所が触れませんので、まずは分解していきます。 底部を外してから軍艦部、ファインダー横のネジを外せば軍艦部が外せます。 フレキが繋がっているので切ってしまわないよう取り扱いは注意です。








修復
修復にはただの接着剤では接着力が足りません。そこで使うのがこちら!

1.裏側にプラリペアを盛る!
分解して修復箇所が触りやすくなったところでプラリペアを盛ります。プラリペアは接着対象を化学的に結合してくれるので普通の接着剤では得られない強度でくっつけることができます。
また、プラリペアを盛ることで厚みも出るため元より強度が出せます。
まずは簡単にハンダゴテで溶かして仮止めを行いました。

その上からプラリペアを盛っていきこんな感じになりました。

ちょっと盛りすぎ?
2.表側をハンダゴテで溶かしてくっつける
プラリペアを盛ったので、プラリペアが固まればしっかり固定されるはずです。
しかし今回は表側にも亀裂があるため、そちらの亀裂からまた折れそうな感じがありました。
表側もプラリペアを盛ってもいいのですが凸凹が目立ってしまうのは見た目が悪そうです。
そこで、表側についてはできるだけ目立たないようにハンダゴテで溶かしてくっつけることにしました。

ハンダゴテで溶かしてくっつけた状態がこちら。やはりちょっと見た目は悪いですね。しかし強度はかなりありそうです。
盛りすぎたので削る
さて、あとは組み立てです。分解と逆順で組んでいきます。 …と、ここで問題発生。写真の部分のネジが入りません。どうもプラリペアを盛りすぎて部品が所定の位置にハマらないようです。

仕方ないので盛りすぎたプラリペアを削ります。 しかし、これが硬い!デザインナイフで慎重に削っていきなんとかネジを入れることができました。
プラスチックの修理にはプラリペアとハンダごてが最強
以上でK-30の折れたリーゼントの修理完了です。
かなり強力にくっつけることができ、全く折れる様子はありません。難点はやはり少々見た目が良くないこと…。 まったく溶かした事がわからないような修理方法があれば知りたいですね。
ちょっと失敗したのは内蔵ストロボと修復部分の隙間が大きくなってしまいました。折れた部品をくっつけるときに若干角度が傾いたようです。
まぁ正常品と比べなければわからないですし、きっと1週間もすれば忘れるので気にしないことにします。
細かい部分以外はたいへん満足な出来栄えとなりました。
プラスチックの修復にはハンダゴテで溶かす→プラリペアを盛るのコンボは最強ですね。


